Nikon 1 V1 V2 |
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Nikon1 V1を入手したので、テスト撮影を行ってみた。昨今のデジタルカメラでは、高解像度の静止画、ハイビジョン画質の動画は撮れて当たり前という大変な時代になってきている。Nikon1 V1もそれにもれず、1インチセンサながら高解像度画質での高速連射やハイビジョン画質の動画撮影が可能であるが、個人的には400fps、1200fpsの高速度撮影機能に注目している。これは今まで見えなかったものが見えるし、さらにそれを記録できるという点で、ニコンが提唱するアドバンスドカメラという呼び方に賛同できる。 今までもCasioのF1などでも高速度撮影は可能であったが、Nikon1ではNikonのFマウントレンズを使って高速度撮影ができるところに魅力を感じている(マウント変換アダプタは12月発売なので、現時点ではまだFマウントレンズは使えない)。 しかし、何度か撮影を試みたが、こと高速度撮影に関しては正直言って、使い勝手はすこぶる悪い。撮影時間5秒という制限があること、先読みをしてくれないことから、撮りたいタイミングで撮影できることは少ない。録画ボタンを押したときはもう手遅れである。せめてボタンを押す1秒前から録画されるといった機能が欲しい。そのため、事前に計画し、狙ったものの撮影に制限される。 ≫ Nikon 1 V1 一般撮影 ≫ Nikon 1 V1 特殊撮影 ≫ Nikon 1 V1 FT1使用Fマウントレンズ撮影サンプル ≫ 顕微鏡カメラとしてのNikon 1 V1イメージサンプル |
●スローモーション
400fps
Nikon1 V1はフルハイビジョン撮影の他、スローモーション機能として400fps、1200fpsの高速度撮影が可能である。まずは400fpsをテストした。
場所:相模原市
ボディ : Nikon 1 V1
レンズ : 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
YouTubeボタンを押すとアップロードした大きさの動画が見られます。400fpsは640x240の動画記録が可能で、画質も比較的良好で実用性は高い。ただし、イメージセンサの一部が切り取られるため、デジタルズームのようにかなり望遠になる。(Photo:Akira Yamanouchi)
400fps
ヤマガラ
場所:鎌倉市
ボディ : Nikon 1 V1
レンズ : 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
400fps
シジュウカラ
場所:鎌倉市
ボディ : Nikon 1 V1
レンズ : 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
400fps
ハシブトガラス
場所:相模原市
ボディ : Nikon 1 V1
レンズ : 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
400fps
ムクドリ
場所:相模原市
ボディ : Nikon 1 V1
レンズ : 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
400fps
コサギ
場所:相模原市
ボディ : Nikon 1 V1
レンズ : 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
400fps (+1200fps)
ハチ
場所:鎌倉市
ボディ : Nikon 1 V1
レンズ : 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
400fps + 1200fps
こちらは、400fpsで撮影したあと、同じターゲットを1200fpsで撮影してみた。
場所:相模原市
ボディ : Nikon 1 V1
レンズ : 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
400fpsは640x240のサイズであるが、1200fpsはその半分(面積で1/4)の320x120となってしまう。イメージセンサの中央が切り取られるため、400fpsよりもさらに望遠になってしまう。(Photo:Akira Yamanouchi)
400fps + 1200fps
10mm f/2.8でミルククラウンを撮影してみた。
場所:相模原市
ボディ : Nikon 1 V1
レンズ : 1 NIKKOR 10mm f/2.8
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
10mmの方が寄れ、スローモーション撮影ではより望遠になるため、10mmでも結構拡大される。(Photo:Akira Yamanouchi)
400fps
けん玉師 伊藤佑介さん
見事なパフォーマンスでした。伊藤さんの許可を得て掲載。
場所:南町田グランベリーモール
ボディ : Nikon 1 V1
レンズ : 1 NIKKOR 10mm f/2.8、1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
医学・獣医学領域での応用
眼科検査という究極の環境でどこまで記録できるか試してみた。スリット検査(0.1mm、0.2mm、0.8mmの3種)像、フルオレセイン染色による角膜潰瘍検査(コバルトフィルター)像を記録。感度1600にてHD撮影。
、1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6は最短撮影距離が1mなため、クローズアップレンズを使用した。望遠側(110mm)で使用。
このような難しい場面でも、露出、カラーバランスとも良好であった。縮小および圧縮しているため、情報は欠落しているが、オリジナルはより鮮明であり、画像鑑別や検査記録として十分使えるレベルである。
場所:エキゾチックペットクリニック
ボディ : Nikon 1 V1
レンズ : 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6 + クローズアップレンズ
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
FT1を使用したFマウントレンズでの試写
FT1がようやく発売になったので、早速装着して試写してみた。AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)でカワセミをターゲットとした。動画撮影でも、AF、VRはよく効くようで、望遠端の200mmは35mm版換算で540mmになるが、手持ち撮影でこの程度の映像となる。
曇天な上、夕方で薄暗く、条件としては最悪であったが、露出もホワイトバランスもよく制御されている。
場所:境川
ボディ : Nikon 1 V1
アダプタ:FT1
レンズ : AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
自作眼底撮影アダプターでの試写
動物の眼科画像撮影は一般的に困難である。人の場合はじっとしていてくれるが、動物にはそんなお願いは通用しない。動物の動きにあわせて臨機応変にこちらも動いて対応する必要がある。
眼底も固定台式のものにウサギが大人しく顎を乗せているはずはない。そのため、小型軽量の撮影装置で、通常の保定で撮影できるものが望ましい。
以前一眼レフ用に開発した眼底撮影アダプタを今回Nikon1 V1用に改良して試写を行った。静止画は意外とうまく行ったので、調子に乗ってNikon1の動画機能でも撮影してみた。まだ試作段階で、ピントも甘いが、もう少し追い込めばより良い映像が撮れそうな手ごたえがあった。
眼底は動画で見ると視神経乳頭の陥凹部が三次元的に把握しやすい。
白色LED照明であるが、露出もホワイトバランスもオートで概ね問題ない。
場所:エキゾチックペットクリニック
被写体:ウサギの目 ボディ : Nikon 1 V1
アダプタ:自作眼底撮影アダプタ「もうま君5号」にHeine製20D非球面レンズを装着
レンズ : 1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6 + クローズアップレンズ
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
顕微鏡動画カメラとしての試写
静止画では、電子シャッター、リモコンの使用で完全無振動撮影ができるので、顕微鏡カメラとしては極めて優秀であることがわかった。動画もハイビジョン画質で、しかも高感度撮影ができるので、一昔前の顕微鏡専用ビデオカメラよりも遥かに高画質の映像が得られる。顕微鏡撮影用に作られたのではないかと思ってしまうほど、顕微鏡撮影には最適なカメラだ。顕微鏡撮影でもホワイトバランス調整は優秀である。
唯一欠点としては、倍率が上がりすぎてしまうため、低倍率に弱いことだ。また、明視野の動画ではフリッカー現象が起きてしまった。調整で何とかなるのかもしれないが、回避できないとかなり問題だ。
CH-2の照度が足りないため、位相差や暗視野撮影は、オリンパス純正の顕微鏡ビデオカメラでもかなり厳しかったが、感度が上げられるため、露出は満足できるレベルであった。
場所:YIL
被写体:ギリシャリクガメの便 ボディ : Nikon 1 V1 + FT1
顕微鏡:Olympus CH-2
対物レンズ:Nikon PlanApo 10/0.45, Olympus SPlan 10PL/0.30
コンデンサ:Olympus ユニバーサルコンデンサ
撮影レンズ:Olympus NFK 2.5x LD
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
セキセイインコの雛の成長
親が間違えて餌箱に卵を産んでしまったが、その中の1個が孵化した。
孵化当日から3週間後まで追ってみた。成長は早く、あっという間に普通の鳥になってしまった。
画像はほとんどV1での撮影であるが、一部 Sony HVR-Z5Jの画像も混ざっている。
場所:EPC
被写体:セキセイインコの雛 ボディ : Nikon 1 V1 + 1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
セキセイインコの雛2
場所:EPC
被写体:セキセイインコの雛2匹 ボディ : Nikon 1 V1 + 1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo:Akira Yamanouchi)
ブンチョウ
屋外バードケージのブンチョウの飛翔シーンをNikon1 V1でテスト撮影してみた。
Nikon1の魅力は、FT1を介してFマウントレンズが使用でき、静止画のみならず動画も、さらには400fpsや1200fpsの高速度撮影もできてしまうところである。
今回はAF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)を装着して400fpsの撮影を試みた。
場所:麻溝公園(相模原市)
被写体:ブンチョウ ボディ : Nikon 1 V1 + AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo : Akira Yamanouchi)
ブンチョウの水浴び
ブンチョウの水浴びは高速で、頭や羽をどう動かしているのか、なかなか見えない。Nikon1の400fpsで撮影してみた。最初は台所の蛍光灯で撮影したが、壮絶なフリッカーに悩まされ、最終的にはビデオ用の強力LED照明を使用してフリッカーの呪縛から解放された。
しかし、撮影後、照明もカメラもビショビショになったのは言うまでもない。
場所:YIL(相模原市)
被写体:ブンチョウ ボディ : Nikon 1 V2 + 1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6
Adobe PremiereProCS3にて編集後、WMV出力したものをYouTubeにアップロード。
(Photo : Akira Yamanouchi)
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