デジタルカメラマクロレンズ比較テスト |
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●レンズによる周辺画像画質変化
ズームと単体レンズにおける各絞り値での周辺画像解像度を比較する。
テストチャート
検査用チャート。A4版写真用紙に印刷。各レンズで全体を撮影し、左上の赤枠範囲を拡大した。以下の画像は切り出しのみを行い、コントラストやシャープニングなどの処理は加えていない。
最終的にはネットで閲覧するためにjpg圧縮を行っているので、生のデータはこれよりも解像感はあるが、すべて同一の圧縮を行っているので、比較にはなるであろう。
すべてボディD1x、シャッター速度1/125秒、ストロボ(SB-28DX)のD-TTL調光で露出制御を行った。
Zoom-Nikkor 24-85mm 1:2.8-4D(焦点距離85mmで使用) Micro-Nikkor 105mm 1:2.8D F4
F5.6
F8
F11
F16
F22
F32
●考察
今回は各絞り値における周辺画像の解像度をテストした。このテストでは、ズームレンズと単体マクロレンズに大きな差が現れる結果となった。
ズームレンズでは、F4では明らかに解像度が低く、コントラストも低下している。しかし、F5.6に絞ると急激に画質はよくなり、F11あたりでピークを迎える。F22付近からは解像度が低下し、F32では回折によるものと思われる解像感の喪失がみられる。
一方、単体マクロでは絞りによる変化が少なく、開放近くから実用的な解像度が得られる。F16あたりに解像度のピークが見られ、F32では回折によるものと思われる画質劣化がみられるが、ズームレンズと比較して軽微である。
マクロ性能だけを比較した場合は、単体マクロレンズがやはり有利である。しかし、ズームレンズは画角を連続的に変化することができるという大きなメリットがあり、適度に絞り込むことによってかなり解像度の高い画像を得ることもできる。このあたりは、一概にどちらが優れているという問題ではなく、使用者がどこに重点を置くかによって使い分けるべきであろう。