デジタルカメラ使用レポート【 Nikon D2xs 】 AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF) |
---|
Nikon D2xsを入手した。今までD1xを使用していたが、さすがに古くなり、多少の問題点も出てきた。充電池の持ちが悪い、ボディ外装のラバーがはがれてきた、背面のマルチセレクターが取れた、などである。2001年に購入したので、もう6年目に突入していた。デジカメとしては息が長くまだまだ十分使用に耐えるが、もう10万回前後シャッターを切っており、現場で使うのは少々不安になってきた。現役を引退してもらうが、今後は顕微鏡カメラとして活躍してもらう。
D2xsを選択した理由は、クロップ機能である。仕事柄マクロ撮影、望遠撮影が多いため、D2xsのクロップ機能は圧倒的に有利となる。D2xから1240万画素になったが、内蔵や目玉の写真をA3に引き伸ばすなどということはまずなく、医療写真としては600万画素あれば十分である。しかし、1240万画素になったおかげで、クロップ時で600万画素の出力ができるところが良い。クロップを使うと画角で35mm版の2倍換算になるため、マクロ等倍が2倍となり、しかもD1xよりも解像度が高い。これはかなり使える機能である。しかもF値は変わらないので、105mmF2.8が35mm版換算210mmF2.8、200mmF2.8が400mmF2.8に変身する。
2倍のテレコンバーターを使用すると、F値も2段暗くなるが、クロップはF値が変わらないので、200mmF2.8が、800mmF5.6として使えるのである。
充電池の寿命が長いのもプロ仕様としてはポイントが高い。仕事で撮影するときは、1日で数千枚撮影することも多い。1回の充電で公称3800枚撮影できるとあるが、かなりハードな使い方をしても2千枚は撮れる。しかし、念のため充電池は2本使っている。
下記キャプション中の括弧書きの焦点距離は、35mm版換算値である。
参考2点以外、いずれもISO100、AWB、マルチパターン測光、AF、VR ON、絞り優先、-0.33補正、手持ち撮影。
参考:12mm カメラ:Nikon D1x レンズ:AF-S DX Zoom-Nikkor ED 12-24mm F4G(IF) 焦点距離:12mm(18mm) |
参考:24mm カメラ:Nikon D1x レンズ:AF-S DX Zoom-Nikkor ED 12-24mm F4G(IF) 焦点距離:24mm(18mm) |
70mm、クロップOFF カメラ:Nikon D2xs レンズ:AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF) 焦点距離:70mm(105mm) |
70mm、クロップON カメラ:Nikon D2xs レンズ:AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF) 焦点距離:70mm(140mm) |
200mm、クロップOFF カメラ:Nikon D2xs レンズ:AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF) 焦点距離:200mm(300mm) |
200mm、クロップON カメラ:Nikon D2xs レンズ:AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF) 焦点距離:200mm(400mm) |
それにしても、70-200mmF2.8のズームは優秀である。上の写真はすべて開放で撮影しているが、収差の補正がすばらしく、とてもズームレンズとは思えない。コントラストの強い柱の輪郭などを拡大してもエッジの色付きは皆無である。ほぼ無限遠なので上記画像では分かりにくいが、近距離時のバックのボケも大変美しい(撮影例-野鳥参照)。しかも、VR(手ぶれ補正)が付き、最後の写真は焦点距離400mm相当でシャッター速度1/250を手持ちで撮影しているが、まったくブレていない。