カワセミ

(Alcedo atthis)

水辺の青い妖精

野鳥撮影をはじめて、まずカワセミに魅せられてしまう人は多いのではないでしょうか。

青い生き物はそう多くはないので、最初に見た時は衝撃的でした。しかも、単に青いのではなく、金属光沢のあるシアンと青、緑が混在する不思議な色合いです。後に構造色であることを知りました。あのモルフォ蝶などと同様、色素ではなく、電子顕微鏡レベルの微細な構造によって青い波長だけ選択的に反射しているのです。

お腹は橙色で、頬や顎に白い班があり、大変色鮮やかで、人気が高いのもうなづけます。

その一方で、体は比較的小さく、高速に飛翔します。背のシアンは反射率も高く、また構造色であるが故、見る角度と太陽との関係で明るさや色合いが変わり、露出決定も困難なターゲットです。飛翔写真はなかなか撮らせてくれません。