サンニッパと2倍テレコンバータ使用レポート
AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF) + AF-S Teleconverter TC-20E II


AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF)を入手したので、70-200と同様、2倍テレコン使用時の画質、VR動作、D2xsのクロップ機能などとの相性をテストしてみた。
70-200と同様、長谷の大仏をターゲットとさせていただいた。以下のD2Xs画像は全て同一地点から撮影し、3216×2136ドットの画像を長辺が600ドットになるように縮小した。括弧書きの焦点距離は35mm版換算値である。

Nikon COOLPIX S500による全体像サンプル画像

img_1407.jpg

5.7mm(35mm)
全体像
カメラ:Nikon COOLPIX S500



AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF)

img_1306.jpg

テレコンなし・クロップなし (450mm)
カメラ:Nikon D2Xs レンズ:AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF)
撮影条件:絞り優先 F5.6-1/320秒 測光:分割測光 ISO:100 WB:AWB VR:ON クロップ:OFF
img_1310.jpg

テレコンなし・クロップあり (600mm)
カメラ:Nikon D2Xs レンズ:AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF)
撮影条件:絞り優先 F5.6-1/320秒 測光:分割測光 ISO:100 WB:AWB VR:ON クロップ:ON
img_1313.jpg

テレコンあり、クロップなし (900mm)
2倍のテレコンバータを装着。画質と明るさの面から2倍テレコンは敬遠されがちであるが、このレンズとの相性は悪くない。元々諸収差を徹底して排除しているためか、2倍テレコンでも収差は目立ってこない。
カメラ:Nikon D2Xs レンズ:AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF) テレコン:AF-S Teleconverter TC-20E II
撮影条件:絞り優先 F5.6-1/250秒 測光:分割測光 ISO:100 WB:AWB VR:ON クロップ:OFF
img_1325.jpg

テレコンあり、クロップあり (1200mm)
テレコンバータで2倍、クロップオンで2倍の計4倍になる。
カメラ:Nikon D2Xs レンズ:AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF) テレコン:AF-S Teleconverter TC-20E II
撮影条件:絞り優先 F5.6-1/250秒 測光:分割測光 ISO:100 WB:AWB VR:ON クロップ:ON



2倍テレコン使用、クロップ時のVR動作テスト(1/250秒)

n328-250-56.jpg

テレコンあり・クロップあり (1200mm)
カメラ:Nikon D2Xs レンズ:AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF) テレコン:AF-S Teleconverter TC-20E II
撮影条件:絞り優先 F5.6-1/250秒 測光:分割測光 ISO:100 WB:AWB VR:ON クロップ:ON
n328-250-56-up.jpg

中央部等倍
中央部600×399ドットを100%表示

2倍テレコン使用時のVR動作テスト(1/125秒)

n328-125-80.jpg

テレコンあり・クロップあり (1200mm)
カメラ:Nikon D2Xs レンズ:AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF) テレコン:AF-S Teleconverter TC-20E II
撮影条件:絞り優先 F8.0-1/125秒 測光:分割測光 ISO:100 WB:AWB VR:ON クロップ:ON
n328-125-80-up.jpg

中央部等倍
中央部600×399ドットを100%表示

2倍テレコン使用時のVR動作テスト(1/60秒)

n328-60-110.jpg

テレコンあり・クロップあり (1200mm)
カメラ:Nikon D2Xs レンズ:AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF) テレコン:AF-S Teleconverter TC-20E II
撮影条件:絞り優先 F11.0-1/60秒 測光:分割測光 ISO:100 WB:AWB VR:ON クロップ:ON
n328-60-110-up.jpg

中央部等倍
中央部600×399ドットを100%表示
何と、1200mm相当のレンズを手持ち1/60秒で撮影できる。もちろん、しっかりホールドしているが、一般的には1/焦点距離以上のシャッター速度が要求されることを考えると4段以上遅いシャッター速度である。

2倍テレコン使用時のVR動作テスト(1/30秒)

n328-30-160.jpg

テレコンあり・クロップあり (1200mm)
カメラ:Nikon D2Xs レンズ:AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF) テレコン:AF-S Teleconverter TC-20E II
撮影条件:絞り優先 F16.0-1/30秒 測光:分割測光 ISO:100 WB:AWB VR:ON クロップ:ON
n328-30-160-up.jpg

中央部等倍
中央部600×399ドットを100%表示
さすがにブレるが、拡大しなければ使えないことはない。

クロップ機能を使用すると、画角が35mm版換算で2倍相当となり、F値が変わらない。ボディ側のコントロールだけで、35mm版300mmF2.8が、450mmF2.8になったり、600mmF2.8(クロップ)に早変わりする。単体の600mmは100万以上するレンズであり、スペック上はそれと同一なレンズが安価に手に入ることになる。
2倍のテレコンを使うと300mmF2.8は600mmF5.6になるが、D2xsに装着するとそれが900mmF5.6、1200mmF5.6(クロップ)に変身する。
2倍テレコンでもそれほど像の悪化は見られず、クロップと組み合わせると35mm版換算で4倍になるところが魅力である。
VRは大変よく効く。とくにテレコンを使用しても絶大な効果を発揮し、35mm版換算で1200mmのレンズを手持ちで使える。さすがに1/30秒でブレが発生するが、1/60手持ちで使えるのは驚異的だ。練習次第で、シャッター速度1/25で切っても結構写ってくれる。
唯一とも言っていい欠点はその重さだ。単体で3kg近くある。テレコンだのドットサイトだの、クイックシューだのを付けるため、カメラと合せると5kg前後になる。手持ちで撮れると書いたが、総量5kgのカメラを長時間持ち続ける腕力が備わっていることが前提である。

1200mm相当を手持ち1/25秒で挑戦

n328-25-180.jpg

テレコンあり・クロップあり (1200mm)
歩留まりは悪いが、数枚に1枚はブレずに撮れる。練習すれば結構いけそうだ。
カメラ:Nikon D2Xs レンズ:AF-S VR Nikkor ED 300 F2.8G(IF) テレコン:AF-S Teleconverter TC-20E II
撮影条件:絞り優先 F18.0-1/25秒 測光:分割測光 ISO:100 WB:AWB VR:ON クロップ:ON
n328-25-180-up.jpg

中央部等倍
中央部600×399ドットを100%表示
1/125や1/60あたりと遜色ない。