脱皮


b-ball 概要

爬虫類は生きている限り成長を続けるといわれている。しかし、一般的には幼体の頃の成長率が著しく高く、成体になるにしたがって成長はゆっくりになる傾向がある。
イグアナも生後1年間の成長が目覚しく、SVL6cmほどの幼体が30cmほどにまで成長する。健康であれば、2年目には40cmを超えるであろう。
爬虫類の皮膚は鱗で覆われているため、脱皮をしながら成長する。ヘビなどは全身が一気に脱皮するが、イグアナの場合は部分的に剥がれ落ち、全身の脱皮には時間差が生じる。途中段階では色が悪くなったように見えたり、皮膚疾患のように見えることもあるが、数日で剥がれ落ちれば正常である。
環境の湿度が不足していたり、栄養が悪い場合、脱皮不全を起こす。脱皮の一部が残り、数回分の脱皮が硬化してしまうことがある。特に尾や背中の棘、指などで起こりやすい。細い部位で全周の脱皮が残っていると、血行壊死を起こすことがあるので、人為的にはがし、環境を見なおすことが必要である。
igu-c990400ay-01-happy.jpg

吻部が変色しているように見えるが、脱皮である(写真提供:VEIN
igu-c010808ay-79-sheddings.jpg

イグアナの脱皮:特徴的な部位を集めたものである(写真提供:VEIN