過熱


b-ball 概要

いかに熱帯の生き物であっても、過熱は非常に危険である。報告によると、イグアナは体温が45〜46℃で致命的になるという。
サーモスタットを設置しないで温室の保温をしたり、窓際の日光があたる温室では気温が50℃近く上昇してしまうことがある。また、長時間の強制的な日光浴などで過熱してしまうこともある。特に水槽などを使用した日光浴が危険である。
イグアナには汗腺がなく、体表からの気化熱で体温を調整することができない。自然界では木陰に入ったり、水に入ることによって調整可能であるが、そのような環境が用意されていない飼育環境では注意が必要である。
過熱に陥ったイグアナは、口を開けて開口呼吸をし、少しでも体温を下げようとする行動が見られる。このような行動が観察されたら、かなり危険な状態である。過熱は短時間で死に至るので早急に体温を下げなければならない。
体表に水をスプレーしたり、シャワーを浴びせると良い。
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過熱により開口呼吸するイグアナ(写真提供:VEIN